さて、いよいよ明日には本番を迎える第2回男子新体操オンライン選手権。今回は、競技への出場は5校6チームと決して多くはない。
が、よくぞこの6チームが出てくれた!
と思えるラインナップとなった。
優勝争いという点では、やはり今年のインターハイチャンピオンの岡山県立井原高校が一歩リードかと思われるが、インターハイでも僅か0.175井原に及ばなかった神埼清明高校にも十分勝機はある。
男子新体操の得点は、本来は「構成10点+実施10点=20点満点」で採点されるが、男子新体操オンライン選手権では、オンラインによる採点という特性を鑑み、構成を5点満点にし、15点満点での採点となっている。
つまり、リアル大会以上に「実施勝負」になってくる。昨年優勝した青森山田高校は、この採点方式にしっかり対応し、リアル大会よりも構成での難度を落として、より良さがよく見え、かつミスの出ない演技に徹することでオンライン選手権初代王者となった。
井原と神埼清明は、構成点の高さでは現在の高校男子新体操界では抜けた存在だ。全国で多くの視聴者が見るだろうことを考えれば、当然、その持てる力をフルに出してくるだろうが、勝ちに徹するならば、難度は少し落として実施の正確性を上げる手もある。
井原の長田京大監督、神埼清明の中山智浩監督ともに百戦錬磨の名将だけに、両校がどんな戦略でオンライン選手権初優勝を獲りにくるのか? 注目したい。
この2校を脅かすとすれば、今年のインターハイで3位と久しぶりの表彰台のりを果たした盛岡市立高校だ。独特の演技構成、振り付けで見るものを楽しませてくれるチームカラーは健在。さらに、ジュニア時代からずっと一緒にやってきている選手がほとんどというこのチームの強みである一体感、高い同調性は実施重視の今大会ではかなりのアドバンテージとなりそうだ。
インターハイの成績では、上位チームとは少し差があった宮城県名取高校の演技は、凝った振り付けだけに少しリズムが狂ってしまうとバラついて見えてしまう。インターハイではそれが響いてしまった感があったが、このオンライン選手権に向けて、修正してきているならば侮れない存在だ。
なんと!2チームが出場と、男子新体操オンライン選手権の盛り上げにおおいに貢献している鹿児島実業高校は、優勝争いに絡むことはあまり予想できないのだが、昨年同様、視聴者からはおおいに支持を集めそうだ。鹿児島実業高校は、インターハイで大好評を博した「名探偵コナン」を!そして、もう1チーム参加する鹿実RGは、3年生の部員達が万感の思いを込めて、レアな真面目演技でオンライン選手権に挑む。今年の鹿実の演技には大爆笑だけでなく、感動の涙も溢れちゃうかも!