さあ、いよいよ明日!男子新体操オンライン競技会の開催が明日に迫ってきた。3回にわたって出場選手を紹介してきたが、ここでおさらいとして「2022男子新体操オンライン競技会」の見どころをまとめておこう。
◎高校生トップチームが集結! アニメにも負けない高校生たちのスーパー演技を堪能せよ!
高校生の夢舞台・インターハイ。今年は3年ぶりに有観客(制限有)で開催されたが、そのインターハイでの団体上位3校が本会場で生演技を披露! 青森山田高校(青森県)、神埼清明高校(佐賀県)、鹿児島実業高校(鹿児島県)の3チームが高校生トップクラスの実力をいかんなく発揮する。また、それぞれのチームが競技作品以外にも自分たちの得意技など「プラスα」を見せてくれるのでそこにも注目したい。
また、オンラインでも、2021年インターハイ優勝校・岡山県立井原高校(岡山県)、スタイリッシュな演技で人気の高い宮城県名取高校(宮城県)も登場。スポーツの枠におさまらない芸術性豊かな演技を見せる。
今までと比べると、今回は個人演技が非常に充実しているが、高校生もインターハイ個人チャンピオンの本田歩夢(盛岡市立高校)、ユースチャンピオンシップチャンピオンの貝瀬壮(光明学園相模原高校)が本会場で生演技を披露。しっかりとした基礎力をもったうえに、今年ぐっと技術力、演技の完成度を上げてきた高校生トップ選手の競演は「個人競技」の魅力を伝えてくれそうだ。◎大学生の両雄・青森大学&国士舘大学のスーパー演技に震撼!!
団体では全日本インカレ21連覇中の青森大学が、非常に評価の高い今年の団体作品を本会場で披露。その青森大学を全日本選手権では猛然と追い上げた国士舘大学は、部員15人による名物の長縄演技でその能力の高さ、層の厚さ、そしてサービス精神も見せつける。 近年はジュニアから新体操を始める選手が増えてきたため、大学生はすでに競技歴10年以上の選手が多く、この競技に長く真摯に打ち込んできた選手たちの到達点の高さは観る人を驚愕させるに違いない。
◎今回のオンライン競技会は「個人推し」!? 豪華すぎる個人選手たちを見逃すな!
今までは、団体演技がメインだったが、今年は個人選手たちの出場が激増している。それも、現在のトップレベルの選手たちがほぼ総出演という豪華なラインナップなのだ。男子新体操という競技の周知に努めてきた当大会が、今年は「団体だけではなく個人も男子新体操は面白い!」ことをぜひ多くの人に知ってほしいと考えての試みだ。
現全日本チャンピオン・堀孝輔(高田RG)、大学生チャンピオン・大村光星(花園大学)、来年の大学生トップ争いを演じそうな有力選手たち(尾上達哉・田窪莉久・遠藤那央斗・東本侑也)。どの選手も身体能力が高く、今年のルール改正に対応した高度な手具操作もこなし、かつ表現力にも長けた選手たちだ。彼らの演技が多く人に届けば、男子新体操個人競技の魅力をよい広く知られることになるだろう。
◎5歳からオーバーサーティー、男子だけではなく女子も! 幅広い人達が「男子新体操の可能性」を見せる!
オンライン、あるいはVTRによる出演者はバラエティーに富んでいる。元新体操選手で現在はパフォーマーとして活躍している神谷梨帆+ほとんどが全日本優勝経験者という男子選手たちによる社会人チーム「bakuten新体操クラブ」の男女MIX団体は、男子新体操団体に女子を加えることで見せられる世界が大きく広がることを証明して見せる。5歳の選手を含むソルクス体操クラブの団体演技は、涙が出るほど可愛らしいうえに、子どものもつ可能性に驚かされる。忍者軍団のような神埼ジュニア新体操クラブのスーパージュニアたちはジュニアの枠を超えた技を見せつける。
そして、今回の目玉とも言えるのが、シルク・ドゥ・ソレイユアーチストの井藤亘さんの呼びかけに応えて集まった元新体操選手たち14人による映像作品だ。居住地も新体操のキャリアも現在の職業もバラバラな彼らに共通しているのは「新体操の未来を明るいものにしたい」「子ども達に新体操をやっていく先にはこんな未来があるんだと示したい」とう思い。ZOOMで打ち合わせし、動画を共有し、集まれるメンバーは集まり、振付を担当するもの、動きを指導するもの、それぞれが撮った動画を編集するもの、そして、それを総括する井藤さん。プロジェクト名「a PIECE」の通り、メンバーひとりひとりが、この作品を構成する大切なピースであり、誰も欠けることのできないものであると同時に、男子新体操という競技の発展、継続のためには、彼らのような「男子新体操(女子も!)卒業生」たちが大きなピースなのだと感じさせてくれる。今までにはできなかったことを、次々に実現していく若い世代の挑戦は、今、男子新体操をやっている子ども達、これから始める子ども達、この競技を応援し見守っている人達すべてに希望を与えてくれるに違いない。
男子新体操選手たち、関係者たちが総力戦で男子新体操の魅力を伝えるこのオンライン競技会は、はっきり言って「すべてが見どころ」だ。
12月11日(日)13時からの2時間半、隅から隅まで、ご覧いただきたい!