詳しすぎるぞ!出場チーム紹介!!京都府立網野高校(京都府)
近畿枠「2」の争いも熾烈だが、京都府の代表争いもかなり息づまるものがある。網野高校もちょくちょくインターハイにも出場している伝統校であり、大学まで新体操を続ける生徒も少なくない。男子新体操の盛んな学校ではある。
しかし、京都には京都市立紫野高校があり、ここも伝統的に男子新体操は盛んで名選手を数多く輩出しているのだ。紫野高校のほうがインターハイ出場回数は多く、網野は「挑戦者」という立場になる。監督の小倉宏充は、「うちは窮鼠猫を噛むスタイル」とやや自虐的に言うが、この「窮鼠」侮れない。
網野も従来は、高校始めの部員が多かった。それでも、うまくチームをまとめ演技を練り上げて、近年では2015年にインターハイ出場、さらに8位入賞を果たした。が、その後、兵庫勢の追い上げ、清風高校(大阪府)の力が上がったこともあり、京都からは団体でのインターハイ出場がない。数年にわたりインターハイ出場がない、それは、地域での男子新体操がそのまま衰退しかねない事態と言える。が、網野はそうはならなかった。
網野高校で活動している丹後ジュニア新体操クラブが、着々とクラブ員を増やし、力もつけてきているのだ。2019年の全日本ジュニアには、個人で丹後ジュニアの選手が出場していた。まだ上位ではなかったが、将来性を感じさせる演技を見せていた。そんなジュニア選手が地元で育ち、網野高校に進学してくるようになった。今年の団体メンバー6人のうち、3年生の3人以外はみな丹後ジュニアの卒業生たちだ。全国で進んできた「ジュニアからの一貫教育」がここ丹後にも根付き始めている。そして、網野を強くするに違いない。
もっとも、ジュニアからの強化が進んでいるのは府内のライバル校・紫野高校も同様なので、網野高校のインターハイ出場への道は平易ではない。だからこそ、全国の舞台に出ていけるオンライン選手権は彼らにとっては力を示す格好の舞台だ。高校始めながら、経験者の後輩たちに負けず、作品作りでも力を発揮してきた3年生たちにとってはなおさらだ。彼らの高校時代の集大成になる演技に注目したい。
※参考記事(2014年京都の陣~網野高校)
「新体操沼はまり歴20年ライターが見る 男子新体操オンライン選手権2020」